[筆者: USHIO] Steam 上で Dota2 日本人コミュニティグループを運営していた。
そもそも『Dota 2』とは?
Free to Play かつ無課金で楽しみ尽くせる 5 vs 5 の対人戦ゲームです。
かつては Dota 系と呼ばれ、現在は MOBA と呼ばれるジャンルに分類されているタイトル。『Dota 2』の他に『League of Legends』や『Heroes Of Newerth』があります。
基本的なルールは至って簡単「5 人の 2 チームに分かれ敵の本拠点を破壊する」というもの。100 体以上のヒーローから 1 体を選び、仲間と協力してタワーディフェンス。と同時にタワーオフェンスし、敵の本陣を破壊したチームの勝ちというシンプルなルールです。
しかし、ルールはシンプルながらも、キャラやアイテムの組み合わせによる連携や戦術は膨大。そこから生まれる奥の深いゲーム性や高い競技性により多くのファンを獲得しています。
『Dota 2』をプレイするには
『Dota 2』は Valve の PC ゲーム配信ツール Steam を介して提供されているので、プレイするのは非常に簡単。 『Dota 2』のストアページからプレイボタンを押すだけです。
他の MOBA 系との違い
DotA Allstars をルーツとする MOBA は現在、大きく分けると 2 つのタイプが主流になっています。「LoL を筆頭とするカジュアル MOBA」と「DOTA 2 を筆頭とする本格 MOBA」です。
■ カジュアル MOBA
カジュアル MOBA はバフのランダム性排除、アイテムやスキルによる伐採や地形変更不可、確率で性能が激変するスキルの排除、味方殺しや自害は不可、など不確定要素の多くが排除されている点が特徴です。
相対的に定石とセオリーがとても重要になるゲームデザインになっており、詰め将棋的な楽しさがあります。要素の単純化によるとっつきやすさやキャラの多さや萌え要素で LoL は現在世界最高の人気を誇るオンラインゲームです。
■ 本格 MOBA
対して DOTA 2 を筆頭とする本格 MOBA は、上記不確定要素が全て含まれており、全体的に攻撃力が高く個性的なスキルが多いのが特徴です。
瞬殺されることも多く状況変化がめまぐるしい上に、定石のトレースを排除する仕組みが多いので、LoL で見られるようなメタの定石化が起こりにくく、臨機応変な判断がとても重要になるゲームデザインになっています。
複数キャラ同時操作が必要なヒーローも居るので、腕に自身のある方はプレイヤースキルを遺憾なく発揮出来ます。また LoL にあるようなメタゲーム要素もなく、始めたばかりの人も上級者と同じ条件で遊べます。
本作における課金要素はキャラクターの見た目を変える装備アイテムやトーナメントリーグの観戦券など、ゲームの勝敗には影響しないものとなっており、完全な「Free-to-Win」を実現しています。
ゲームの流れ
1 試合はだいたい 30 分~ 60 分。マッチングシステムにより 5 人チームが組まれ、毎回ヒーローの選択から始まります。プレイヤーの実力以外に格差の生まれる要素が全く無いのは大きな魅力です。
反面、ある程度の基礎知識と考え方を身につける必要があるのは将棋と同様で、面白くなるまでに多少の時間と努力が必要になります。
「Top」「Mid」「Bot」と呼ばれる 3 本のレーンに分かれ、それぞれのレーンでクリープと呼ばれる AI キャラクターのラストヒット(トドメ、以下 LH)を取り合うレーン戦が行われます。LH を行うことにより、ゴールドを獲得することができ、アイテムや装備を整えてその後に続く中盤戦や終盤戦を有利に戦うことができます。
試合開始から大体 15 分~ 20 分くらい経過すると試合が動き始める中盤戦に突入です。序盤のレーン戦で貯めたゴールドや経験値によって、戦闘力があがり相手のキルを狙うことが出来るようになっているでしょう。他のレーンに強襲したり、積極的にキルを狙うことで、相手の成長を阻害し、自分の経験値を貯めることができます。ですが油断は禁物、相手も同様にこちらのキルを狙っています。
キャリー(後半に強いヒーロー。勝利へ運ぶと言う意味から)と呼ばれるヒーローが育って勝負が決まってくる終盤戦。序盤戦、中盤戦を有利に運ぶことができていれば、味方のキャリーが十分に育っていることでしょう。総力を結集した集団戦を行って決着をつけていきましょう。
まとめ
MOBA 系の始祖とも言える『DotA-Allstars』を源流に持つ『Dota 2』は、非常に堅実な作りで、他の MOBA にはない特色を備えたゲームです。奥の深いゲーム性や、高い競技性はプレイヤーや観戦者を魅了していきます。そして仲間と上手く連携し、勝利した時の達成感は得も言われぬものとなるでしょう。
毎年、“The International”という世界大会が開催され、多くのプロゲーマーが熱い戦いを繰り広げています。去年の賞金総額は 280 万ドル(日本円で 2 億 8700 万円)以上。優勝したプロチーム“Alliance”は 1,437,204 ドル(約 1 億 4731 万円)の賞金を獲得するなど、e-Sports シーンを盛り上げるタイトルとなっています。
プレイしてみたいけど覚えることが多そうで、色々聞きながらプレイしたい、という人には「Team Japanese」などボイスチャットなどを利用しながら皆でワイワイ楽しめる環境もそろっているのでおすすめです。
この記事を読んで、少しでも『Dota 2』に興味を持ってくれた人がいれば幸いです。ぜひ一緒にプレイしましょう!
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