国際疾病分類にも正式に掲載

世界保健機関(WHO)は国際疾病分類の 11 版にてゲームが麻薬と同等の依存性と位置づけた。

スイスで 5 月に開催された WHO 総会にて依存症として「ゲーム障害」を認定するよう要望がなされ、国際的にゲーム障害を病気として認定されることが決定された。これを受けて 6 月 18 日に WHO は約 30 年ぶりに国際疾病分類を改定した。

AFPによれば改定された国際疾病分類では「コンピューターゲームが麻薬やギャンブルと同じように依存症を引き起こす危険性がある」との記載が盛り込まれている。分類としては物質の使用や常習的な行動に起因する疾患に規定された。

WHO は徹底的に再検討した結果とのスタンス

WHO でメンタルヘルス・物質乱用部門を統括する Shekhar Saxena は「ゲームに熱中しすぎるあまり、睡眠や食事などの他の興味や活動がないがしろにされる」と指摘しており、この決定に対して「世界中の専門家と意見交換を行い、あらゆる情報を徹底的に再検討した結果」と述べている。

国際疾病分類の定義では、1 年以上に渡りゲームを中断することが困難であったり、ゲーム以外のことに集中するような問題が持続した場合にゲーム障害と診断される要件としている。

今回の WHO の決定に対して、ゲーム業界団体の Entertainment Software Association は「WHO の作業過程は不透明であり科学的な裏付けに乏しい」と批判している。他にも米生物医学専門誌ではこの決定が根拠に乏しいとする論文が掲載予定となっている。