280 万円は初任給の数字

「実際もっと多いです」、Ubisoft の日本向け給与実態が明らかとなった。

先日、世界的な大手パブリッシャーである Ubisoft の日本拠点であるUbisoft Osaka で公開した求人情報「年収 280 万円~」というワードが注目を浴びていた件について、代表の冨長直人氏が給与実態を報告した。

ファミ通によれば、掲載されていた 280 万円という数字は新卒初任給にあたり掲示している金額なのだという。今回話題となった求人は中途採用向けだったが、混乱を避けるために横並びで同じ金額を掲示していたのだと冨長氏は説明した。

どんな方でもひとまず変わらない数字として初任給を入れて、我々としては別途相談(「上記はあくまで目安となります。 金額は経験、能力、スキルを考慮して決定いたします」)と書いてあるので誤解は避けられるだろうと思っていたんですけれども、サイト上で初任給と書いていないので、今見直してみると誤解されても仕方がないなと思います。

ファミ通

実態としての中央値は約 420 万円

今回のような誤解を生んでしまった原因について、冨長氏はグループの風土である欧米式の求人と日本式の求人の中間のような情報の掲載方法を選択してしまったことを挙げている。

必須条件として挙げられていた経験年数などはあくまでも目安で、満たしていない人材が募集してきた場合でも実力があれば構わないのだという。

さて、それでは Ubisoft Osaka で働くと一体本当の給与はいくら程度なのだろうか。

冨長氏は Ubisoft Osaka の現在メンバーの年収について、中央値は額面で 420 万円程度だと伝えている。

(「中央値は280万よりは多いですか?」の問いに対して)
多いと思います。額面で多分1.5倍くらいですね。

ファミ通

今後 AAA タイトルに関わることを考慮すれば破格か

この金額について身勝手な感想を言ってしまえば「大阪に存在するゲーム企業という枠組みで見ればそういうものかな」という感じだ。個人的には Ubisoft というブランドや日本でいう外資系のイメージとはちょっと違う印象を受けた。

金額だけを見て素晴らしい雇用環境だと判断するかは個人の感性に大きく左右されるが、Ubisoft Osaka は今後数年内に Assassin’s Creed のような AAA 級アクション作品の開発に参加する予定。この事実に対してどのような重み付けをするかで印象は大きく変わるはずだ。

なお先日海外で行われたゲーム業界向けの調査では、デベロッパーの中央所得は約 522 万円、パブリッシャーの場合は約 550 万円だった。