家庭用ゲーム機でのマウスとキーボードはどうあるべきか

家庭用ゲーム機におけるマウスとキーボードの使用について、どうあるべきか考えてみよう。

先日、世界有数の大ゲームメーカー Blizzard が長らく議論されてきた家庭用ゲーム機でのマウスとキーボードの使用について、反対の立場を表明した。

家庭用ゲーム機版の『Overwatch』では、上位プレイヤーの多くがコントローラーではなくマウスやキーボードを利用していることが指摘され、そのことに対する不満を受けての表明だ。

禁止よりも全ての人が使える環境とするべき

Overwatch でディレクターを務める Jeff Kaplan は、今後の目指すべき終着点として全員がマウスとキーボードを使用できない環境とするか、コンソール自体が正式にマウスとキーボードをサポートする 2 つの選択肢を挙げた。

Kaplan が反対の立場を表明したことで、一部のプレイヤーからはマウスとキーボードを排斥する声が上がったが、ここで選ぶべきは後者だろう。従来のコントローラーを望む人にはそれを、望まないより良いデバイスを利用したい人にはそれを選べる環境を作る方がよほど建設的だからだ。

今になっての反対派は奴隷の鎖自慢に近い

シューターゲームにおいて、コントローラーよりもマウスとキーボードが明白に優位であるということは、それはこのジャンルにおいてより優れたデバイスがマウスとキーボードであることを意味している。

この事実を前に、あえて劣ったデバイスであるコントローラーの使用を強制しようとすることは、ある種の奴隷の鎖自慢に近しいものを感じる。

誤解を恐れずに言えば、ファーストパーティが公認ライセンスを発行したデバイスの使用について、従来コントローラーを使用している自分が打ち勝てないからと、足を引っ張るように文句を言っているようにしか聞こえないのだ。

コントロールデバイスは本来、よりゲーム体験を向上させるためのツールに過ぎないのだから、あえて劣っていることが分かっているデバイスに固執する必要などない。「自分が不便な思いをしているのだから、あなたも」というのはおかしいだろうという話だ。

従来デバイスを利用したい人々は今までと変わらずそれを使い続ければ良いし、より優れたデバイスが登場したからそれを使いたいという人々には、それをサポートすることが最も建設的だ。

だから Kaplan が語ったように、Sony や Microsoft にはファーストパーティ謹製のマウスとキーボードを早く発売し対応してほしい。