以前の記事で Epic Games Store の2020 年の総括を紹介した。

あらゆる数字が大幅に向上したと Epic Games 自身は報告しているが、VG247は良好そうな数字とは裏腹に、ビジネス上の課題が見える結果だと分析している。この記事ではどのような課題が見えているのかを紹介する。

指摘されているのは、ユーザーの増加の割合とユーザー支出の増加が釣り合っていないことだ。

ユーザー数は前年比約 50%増加

Epic Games Store のユーザー数は 2020 年に 1 億 6,000 万人を記録しており、これは 2019 年の 1 億 800 万人から約 50%の増加を意味している。ユーザー数(PC プレイヤー数)の定義は有償か無償化に関わらず PC 向け製品を 1 つ以上所有しているアカウントをユーザーとして計上している。

つまり、新規ユーザーは約 50%増加している。

ユーザー支出は前年比約 3%増加

Epic Games Store 上の 2020 年の支出は総計で 7 億ドルを記録し、サードパーティ作品に対してはそのうち 2 億 6,500 万ドルが費やされている。これに対して 2019 年の記録では総計 6 億 8,000 万ドルが支出され、サードパーティ作品に対しては 2 億 5,100 万ドルが費やされる結果であった。

※支出額は実際の支出が反映されており、クーポンその他のプロモーションの金額は除外されている。

つまり Epic Games Store 全体では 2,000 万ドル、サードパーティ作品は 1,400 万ドルの前年比増加となり、それぞれ約 3%、約 5%の増加となっている。

新規ユーザーが支出をほとんどしていない

比較画像

これらの数値の増加率を比較してみてわかることは、新規ユーザーがほとんど支出をするユーザーとして獲得できていない、もしくは既存ユーザーが追加の支出を減らしているということだ。

Epic Games Store にとって次の課題は、無料ゲームの配布で集めたユーザーをいかにゲームを購入するユーザーへ変貌させるかという事になるだろう。

項目 2019 2020 YoY
ユーザー数 1 億 800 万 1 億 6,000 万 + 50%
支出 $ 680 Mil $ 700 Mil + 3%

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