ゲームの品質はプレイ時間によって決まるものではない
PlayStation 4 向けに発売が予定されている注目作『The Order: 1886』が、発売前であるにもかかわらずゲーム開始からクリアまでを納めたプレイスルー動画が公開される騒動があった。問題の動画によるとクリアまでに要した時間がわずか 5 時間であったことから、ゲームに対して「短すぎる」と批判の声が噴出している。
そんなゲームの質をプレイ時間で測ろうとする声に対し、海外メディアが異を唱えている。
「ゲームの長さと品質には関係がない。まったくもって関係性など存在しないのだ」、記者の Ben Dutka 氏はゲーム以外の芸術作品を例に、作品の品質とそれを楽しむのに要した時間には関係性がないと伝えている。
「たとえば世界で最も素晴しいと言われる詩は、読むことに 1 分だってかからない。長編小説が長いというだけで短編小説に勝っているということもない。映画だってそうだ」
作品というのはクリエイターが伝えたい想いを込めて制作し、それがユーザーに届いて評価されるものだ。込められた想いがユーザーに伝わったのならば、それは芸術的なエンターテインメント作品として立派な作品なのだと Dutka 氏は主張している。
「ある感動的な作品があるからといって、あなたがその作品が作られたのと同じ時間だけそれを感じる必要は無いのだ」
短時間で終わってしまう作品に、高いお金は支払いたくないという声に対して、Dutka 氏は同意できるし同意出来なくもあると答える。「必ずしもゲームを 50 時間近く遊んだりする必要は無いだろう。仮にあるゲームが 2 時間ほどしか内容が無かったとしても、その 2 時間で素晴しい体験が出来れば、私はきっと購入したことに満足するはずだ」
『The Order: 1886』が 5 時間で終わってしまうゲームであったとしても、それをプレイしている間に素晴しい体験が得られるならば良いゲームであったと評価する、と Dutka 氏は語る。「もちろん、良い体験が得られなければ違う意見となるが」
「いずれにせよ、私が伝えたいのはゲームのプレイ時間は品質に関係しないということだ。たしかに素晴しい体験は長く続いて欲しいものだが、内容が短いからといってクリエイターたちが職務を放棄したわけではない」
ゲームの価値とは、良い体験が得られるかどうかなのだ。
ソース:PS4Extream