おま国事情を語る日本ファルコム

日本ファルコムが”おま国”について言及した。

電ファミニコゲーマーとの対談にて、日本ファルコムの創設者・加藤正幸氏、代表取締役社長・近藤季洋氏が同社から見たダウンロード販売市場について触れる中で、Steam における「おま国」問題を語っている。

2015 年に日本ファルコムの公式 Twitter アカウントは、Steam などで PC 版を発売する際に日本語版を発売しない理由をファンから尋ねられ「単純に売れないから」と回答し話題を集めていた。

しかしながら加藤氏によれば、日本ファルコム側から日本語版を販売しないよう要請したことは無いと説明している。海外での販売を担当した企業が日本語訳を除外しているのだと伝えた。

日本ファルコム株式会社の創設者・会長の加藤正幸氏

市場としての日本の価値

ネット用語風に言うと、「おま国」問題ね。あれはライセンス先の問題であって、ウチは「こうじゃないと嫌だ」といった注文はしていないんです。

昔は Steam もそれほど知られていなかったから、「日本語は入れる必要がない」とライセンス先が判断していた。入れると多少お金がかかるし、有料の日本語フォントを使えば、もっとお金がかかる。だから先方が嫌だったんでしょう。あと、日本語を入れると容量を圧迫しますから。

(中略)

最近は「日本語の音声は使用料が高い」という別の問題があって。使用料については「ウチで負担することはできないので、そちらでお願いします」と言うと、ライセンス先の判断で使ったり使わなかったりする。アジアでは日本語音声が好まれるので、入れないとちょっとやりづらいことはあるんだけどね。

電ファミニコゲーマー

「アメリカの人たちは『イース』がわりと好きで、アジアの人たちは『軌跡』シリーズが好きだ」と語った加藤氏。

パソコンゲームはまだまだ海外ではいけると思うと語りつつも、日本市場については「ダウンロードサイトをあちこちでやっているし、パッケージも未だに売っているんだけど、まったく売れないね」と述べた。

日本ファルコムにとって、日本での PC 版は「単純に売れない」という 2015 年の認識は現在も変わっていないようだ。