プレイキャラクターとオブジェクトの位置関係を明らかにし、プレイヤーが広大なフィールドで迷うことのないよう、常に位置情報を教えてくれるミニマップ。その存在によって”オープンワールド”というジャンルの面白みが殺されてしまっているのではないか、そんなMartin Robinson氏によるコラムを紹介したい。

氏はある日、ドライブを楽しんでいたところ現実とミニマップのある世界でのドライブでは全然違うことを思い知ったという。

ミニマップの存在がゲームへの没入感を殺す

日がさんさんと照り輝く舗装道路を車で走っていたんだ。速度制限はなかなか気前が良いようだった。道も分からない土地だったが、気ままに車を運転することは楽しかったよ。曲がりくねった道の先に下り坂が待ち構えていたり、この先に何があるのか分からない、というスリルは少し怖くもあったが、それこそがドライブの醍醐味だと感じた。運転をする、それだけが運転の楽しさじゃないんだってね。

inGameMapKillGameEmotion2

そして家に居るとき、またドライブの楽しさを味わおうと『Forza Horizon 2』をプレイしてみたんだ。

私が前に走りに行ったような光景に出会う助けにこの作品はなってくれた。だけど違うんだ。確かに目に入ってくる景色はとてつもなく美しい。だが違うんだ。目に入る景色とは別に、私の視線は次にどのような地形が待ち構えていて、どういうコースとなっているのかを無意識にミニマップで確認してしまうんだ。

目的地に対する最善のルートがそこには表示されている。それに従うだけで良いんだ。ありがたいことに『Forza Horizon 2』ではミニマップの表示を切り替えることが出来たが、このことはミニマップがもたらすメリットとデメリットについて考えさせられたよ。

inGameMapKillGameEmotion3

『Metal Gear Solid: Ground Zeroes』を見てみよう。このゲームがそれほど大規模なオープンワールドではなかったことも助けとなっている点はあるが、ミニマップをHUDから消すことに挑戦していた。

ミニマップを消してしまう代わりに、地形図をよく見て周囲の状態と自分の状態に気を払い、状況を観察させることで対応させていた。あなたが環境と相互作用する方法をダイナミックに描いていたんだ。

inGameMapKillGameEmotion4

次に『Assassin’s Creed: Black Flag』を見てみよう。海賊たちが織りなす汚れた空気感を吹き飛ばすかのようなオブジェクトの数々と、それへの目印たち。あなたがこの海賊たちの世界を楽しもうとするとき、画面上には絶えず目標のチェックリストが目の前に浮かんでいる。

たしかにそれらの要素を画面からはぎ取ってしまうと、ゲームの難易度は跳ね上がってしまうだろう。しかし、そうすることでUbisoftが創り上げた世界というものをもっとちゃんと味わい楽しめるようにもなるはずだ。

inGameMapKillGameEmotion5

この問題はオープンワールドゲームだけにとどまらない。たとえばこの前、私が『Battlefield 4』をプレイしようと、ミニマップをなくしたハードコアモードのサーバーへと挑戦してみたときのことだ。

気づくと私はそのマップで起きる全ての物事に気を払い、のめり込んでいた。普段よりもより没頭していたんだ。

いったい何が問題なのか?便利さがもたらす弊害を忘れてはいけないということだ。現実に、GPSの登場によって気が赴くままに国中を横断するドライブの楽しみが減ってしまったように、ビデオゲームの中でも素晴らしい体験というものが、ミニマップを通すことで隠されてしまうことがあるかもしれない。

そういった、ミニマップがもたらす弊害についても我々はしっかり理解しておくことが必要だ。

via:Eurogamer.net