ゲームの海賊版はむしろ売上に貢献、欧州委員会が報告

違法コピーの存在がむしろ売上へ貢献しているという。

違法コピーはゲームの販売数へ影響なし

欧州委員会が新たに公開した報告書によれば、ゲームに対する違法コピー(海賊行為)は実際のゲームの販売へ影響を与えないとする調査結果となっている。

VG247によるとこの報告は、調査会社Ecorysを通じてゲームや映画やテレビ、音楽や本などの複数の娯楽製品を対象に著作権侵害に対する影響を調査した結果をまとめたもの。

調査の対象となった国はイギリス、ドイツ、フランス、スペイン、ポーランド、スウェーデン。このうちポーランドとスペインは違法コピーの割合が最も高かった。

約半数は海賊版利用経験あり

報告によれば欧州の全成人の約51%、未成年者の約72%が違法コピーをダウンロードあるいはストリーミングしていることが判明した。ゲームに限って言えば回答者の内の18%が違法ダウンロードの経験があり、16%は改造機でのプレイ経験を有していた。

そして要点となる違法コピーの売上への影響についてでは、ゲームに関しては海賊版の存在がむしろ売上へ貢献しているとの結論が導かれていることに注目したい。

ゲームに関して、違法なオンライン上での取引が売上に与える影響はポジティブ ─ つまり違法な消費が合法的な消費を増加させていることを示唆している。

違法なダウンロードあるいはストリーミングがゲームに肯定的な影響を与えている理由として、違法なユーザーを課金ユーザーへと変質させることに成功していることを挙げられる可能性がある。ゲーム業界で使用されている課金によるボーナス戦略が有効に働いているケースなどを例に挙げられる。

Estimating displacement rates of copyrighted content in the EU

著作権侵害の悪影響を証明できず

また、全般的な結論としてもオンラインでの著作権侵害によって売り上げを明確に毀損されるという確固たる統計的証拠を示すことが出来なかったと伝えられている。

このことは必ずしも海賊行為が売上に悪影響を及ぼさないという意味ではなく、その論説を裏付けるには今回の統計的分析は十分な信頼性を確保できなかったということを意味している。

この調査に対する注意点として、調査が行われた対象国はPCにおける著作権侵害率が他地域に比べて低く、ゲーム価格に対する平均年収などの割合が異なる地域では異なった結果となる可能性があるとのこと。