The Witcher の原作者はヒットを信じていなかった

Andrzej Sapkowski は今や世界的な人気シリーズとなった The Witcher の原作者だが、この大ヒットは彼の収入にはなっていないようだ。

なぜなら彼はゲーム版を製作するにあたり、前払いによる報酬を選択したためだ。

GameSpotによれば、Sapkowski は海外メディアとのインタビューにおいてゲーム版 The Witcher を手掛けた CD Projekt Red とどのような契約を行ったかについて語り、当時の自分について「馬鹿なことをした」と悔やんでいるという。

「私は彼らに権利を売り払ってしまうほどに愚かだったのだ」と語る Sapkowski。

「馬鹿なことをした」と後悔

彼らは利益から割合で報酬を支払うオファーを私にしてきたが、私は「いや、利益なんて出ないだろう。だから即金で今すぐに報酬が欲しい」と返事をしたんだ。

全く馬鹿なことをした。私は彼らの成功を信じておらず、全てを彼らに預けてしまったんだ。だが、いったい誰がこんなに彼らが成功すると予想できた?私には無理だった。

Sapkowski はゲーム版 The Witcher は良く出来ていると認めているし、CD Projekt を妬んでいるわけでもない。ただ過去の自分を悔いているだけだ。「ゲームはすごく良く出来ているし、彼らは利益を全て手にする権利がある」

ポーランド生まれのゲーム企業 CD Projekt は、ゲーム版 The Witcher の大ヒットを受けて今やポーランド有数の大企業となるまでの大成功を収めている。2 月には同国での時価総額がポーランドで最大の企業となったことが確認された。

Sapkowski の原作は「エルフの血脈 (魔法剣士ゲラルト)」というタイトルで日本でも翻訳出版されている。