毎月性犯罪者へ対策しなければならない

8月3日、ニューヨークではARゲームに関する新法案が提出され、その内容が話題を呼んでいる。

上院議員のJeffrey D. Kleinは、『Pokémon GO』のようなARゲームが子供たちと接触するために性犯罪者に利用される可能性を危惧し、二つの法案を提出した。

提出された上院法案はS8173とS8174。それぞれAR技術を利用したデベロッパと性犯罪者自身を対象とした内容となっている。

gamesindustry.bizによれば今回提出された上院法案S8173がもしも可決されれば、AR技術を利用するゲームデベロッパは今後、性犯罪者が住む地域から100フィート(約30.5m)以内に現実世界と連動したゲームオブジェクトを設置することが禁止されるうえ、性犯罪者の接近を阻止するために行動しなくてはならなくなる。

この対象となる性犯罪者のリストは毎月更新される必要があり、その都度デベロッパには対応が義務として課せられることとなる。違反者には罰則が規定されており、対応を怠った1か所ごとに最大で100ドルの罰金が科せられるという。

性犯罪者のARゲーム利用が禁止される

もう一方の上院法案S8174は、性犯罪者自身の行動を規定する内容となっている。この法案では再犯のリスクが一定以上と認められた性犯罪者はARゲームをプレイすることが禁止される。

現在でもオンラインポルノは性犯罪者によるアクセスが禁止されており、ここにARゲームも追加される格好だ。

この件に関してEntertainment Software Associationは明確な反応を避けているが「他のエンターテイメント製品と同様に、親や家族が子供達が誰と触れあっているのかをきちんと関心を持って把握してほしい」としている。

この法案は非現実的だ

アメリカではニュージャージー州で成立した性犯罪者の情報を公開するミーガン法に基づいて、「Family Watchdog」と呼ばれる地図上に性犯罪者の居住地や顔写真などの個人情報を確認することのできるサービスが提供されている。

参考までにこのサービスを利用して、今回の法案が適用された場合に少なくともデベロッパがニューヨークでどれだけの数、ARオブジェクトの出現パターンを修正する必要があるのかを確かめてみた。

その結果が下記の画像となる。地図上にマッピングされた点一つ一つが性犯罪者の位置情報を示している。

明らかにこれに対する対応はデベロッパに対して莫大な負担を強いるものであり、しかもサービス提供中は月に一度は更新を行わなければならないこの法案は非現実的だ。法案の行方に注目したい。

ニューヨーク証券取引所を中心とした性犯罪者の位置情報

ニューヨーク証券取引所を中心とした性犯罪者の位置情報