検閲されたストリートファイターV、企業は過激派に屈した

多くのゲームとそのフランチャイズは男性キャラクターがそうするのと同じくらい、女性キャラクターもまた戦うメインキャラクターとして出演させている。しかし最近、業界ではその時女性キャラクターがどのように扱われているかということ、不快に感じられていないかということが議論のお題として挙がっている。

長らくゲーム業界の外側と内側で交わされてきた女性性の主張に関する話題は、最近ゲームの在り方に対しても影響を及ぼしている。

この話題に関する多くのゲームパブリッシャーやデベロッパーらが下す判断はあまり表立って言葉にされることはないものの、その判断の結果はゲームにおける女性の描写を見ることである程度推定することが出来る。

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セクシーな部分がカメラワークの変更で画面外に

8月、カプコンは”ストリートファイター”シリーズ新作『ストリートファイターV』にセクシーで豊満な姿が人気のレインボー・ミカが登場キャラクターにいることをアナウンスした。そしてレインボー・ミカの特徴として、自身の尻を挑発的に叩き仕掛ける技の存在が注目を集めていた。しかし先月カプコンはこの挑発的なシーンにおけるカメラワークを変更し、プレイヤーが目撃できないよう変更されたことが確認された。

同シリーズのプロデューサーである小野義徳氏は「我々は外部からの圧力により変更を決定したわけではない」と海外メディアに対し語っている。「プレイする可能性のある全ての人に遊んで欲しいため、レインボー・ミカの尻平手打ちを削除することを決定しました。誰かが不快になるかも知れない要素をゲームに置いておきたくなかったのです」

誰かが怒るかも知れない全ての要素を取り除くことは不可能だと小野氏は語りつつも、「ここに問題があります」と指摘される点をできる限り減らすことがゴールなのだと語った。

ビデオブロガーのAlphaOmegaSinはこの考えについて「検閲されたストリートファイターV、企業は過激派に屈した」と主張している。検閲はエンターテイメントに介入するべきではない、大きな視点で見た時この事実がドミノ現象を呼ぶと危惧している。(ドミノ現象:一度ある事件が起これば、次々と連鎖的にある事件が起こるとする理論)

そのドミノ現象に『Dead or Alive Xtreme 3』で起きた事件が関連するかも知れない。Team Ninjaが開発する本作はPlaystation 4及びPlaystation Vita向けにアナウンスがされていたものの、先日女性の描写に関する問題を理由として欧米での発売は見送られることが明らかとなっている。

カプコンはどうすれば良いのか

ゲームメディアのTCGは検閲はカプコンにとっていい選択ではないと主張し、表現に対する制限の手法として別の提案を行っている。それはゲームを実際に購入する賛成派と反対派の両方にいい顔をする方法だ。「ゲーム内で出血表現を行うかどうかを選択できるように、過激な描写への検閲をON/OFFプレイヤーが選べるようにする」という方法だ。

そしてそもそも今回の検閲自体が偽善的な対応であるとの指摘もされている。なぜ女性キャラクターの表現ばかりが検閲され、男性キャラクターのことが気にされないのだろうかと。例としてザンギエフのもつカウンター攻撃が挙げられている。これはカウンターとして目の前の敵に局部を突き出す技であり、レインボー・ミカの尻平手打ちが問題ならば当然この技についても問題があるとの指摘だ。

パブリッシャーには過敏な反応を取るのではなく落ち着いて冷静な判断をして欲しいと思う。まず第一に取るべき手段として、検閲はあまり賢い手段とは言えないだろう。

via: Hngn, TCG