重要な収益源として確立された DLC 販売

DLC、ゲーム本編の発売後に様々な追加要素として配信される追加コンテンツは、ゲームの発売日から年間単位のスケジュールを組んで発売されるものも多い。そんな DLC 商法に関して辟易しているユーザーも一定数存在するだろうが、もはやDLC 販売による収益は企業にとって重要な収入源として確立されている。

Electronic Arts が公開した最新の会計情報によれば、同社は 2016 年 Q2 において 1 億 9500 万ドルの売り上げをゲームの追加コンテンツ販売において達成したとのこと。同期間においてゲーム本編のデジタル販売では 8900 万ドルの売り上げとなっている。

この発表は、EA にとってDLC 販売はゲーム本編のデジタル販売の 2 倍以上の売り上げをもたらすことを意味している。

ゲームコンテンツを故意にカットされる懸念

この統計が浮き彫りにする懸念を、海外メディアが報じている。

「我々の最大の懸念は、この統計によって EA その他のパブリッシャーが販売方針を歪めてしまわないかということです。つまり、故意にゲームコンテンツをカットしてしまわないかということです。こういった事態がこれまでに起こらなかったわけではありませんが、それがさらに悪化しないかということです」

エクストラコンテンツ及び DLC のもたらす売り上げは日々増大している。EA においてDLC 販売の売り上げは前年比 27%の拡大を見せている。利益を上げられる部分に注力することは、経済的な観点から EA の行っていることは正しい戦略だ。今後もますます DLC 販売に注力する企業は増え、成長を続けていくだろう。

※「シーズンパス」の売り上げはグラフ上「Subs / Ads / Other」に計上されている。

via: DSOGEA