コナミと決別した小島監督の採り得る選択は

1986年の入社後より28年間続いた、小島秀夫氏とゲーム会社コナミの関係は終焉を迎えたように見える。

“メタルギア”シリーズを始めとする小島氏の代表作であり、同社の代表作までにも成長した本シリーズ最新作のパッケージからは小島氏の名前が抹消され、長年続いてきた”小島プロダクション”も解体されてしまっていることが判明している。

実際に小島氏とコナミの間でどのような事態が巻き起こっているのかは両者以外に知るものはいないが、両者の中が決裂したと海外メディアを通して報じられると同時に、同社のウェブサイトからは小島氏の名前が削除され、小島氏が制作を進めていた『Silent Hills』のキャンセルが発表されるなど、良好な関係であるとは言い難い状況が続いている。

小島秀夫氏はコナミに多大な貢献を果たし多くの利益をもたらしたゲーム開発者であった。そんな彼を手放そうとするコナミがどうなっていくのかは見物だが、小島氏の今後は一体どうなるのだろうか、おそらく再び小島氏が”メタルギア”シリーズに関わることはないと見られている中、同氏がとりうる複数の選択肢について海外メディアが考察を行っている。

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他のパブリッシャーへの移籍の道

世界的超大作を生み出した小島氏の名前には多大な価値が存在している。そして、そんな彼を自社に迎えたがるゲーム会社が少なくないことは容易に想像できることだ。しかし小島氏がそのようなオファーに応えるか、それとも独立し自らのプロダクションを立ち上げるのかについては、未だどちらと言うことはできない。

移籍について考える時、小島氏は三上真司氏の先例にならうことが出来る。三上氏は元カプコン所属のゲームデザイナーであり、”バイオハザード”シリーズを生み出したことで知られるゲーム開発者だ。三上氏はカプコンを離れフリーとなった後も、ソフトウェア開発の契約を個別に結ぶことで複数のゲーム開発会社の間を行き来してゲーム開発に携わっている。

小島氏には移籍の他にも三上氏のような選択が存在するが、それよりも多くの自由を小島氏は望むかも知れない。

インディーゲーム開発者としての道

小島氏がインディゲーム開発スタジオを立ち上げ、独立を果たす姿を想像することは非常に刺激的だ。小島氏は常にゲームの未来を見据え、新境地に挑戦し続けているゲーム開発者の一人である。大手パブリッシャーの束縛を離れた彼が、一体何を生み出し得るのだろうか。

現在のゲーム業界ではAAA級ゲーム開発者が、大手ゲーム会社を離れ独立を果たすことは珍しくない。そんな独立を果たしたゲーム開発者にとって、特にPCプラットフォームにおいて巨大な市場が残されている。束縛に囚われることなく望む形を世に送り出すことの出来るインディー市場において、小島氏には成功する多くの可能性がある。

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映画制作の道

自身のTwitterプロフィールにて「僕の体の70%は映画でできている」と記載している小島秀夫氏。ゲーム業界では彼の映画に対する愛情の大きさは有名であり、”メタルギア”シリーズにおいても映画を意識したカットシーンの利用が話題となったこともある。

また小島氏には、彼のファンでもあり仲間であるハリウッド映画監督のギレルモ・デル・トロ氏など多くの映画関係者との繋がりがあることが知られており、映画関係者の中には小島氏に映画監督を望む声も少なくないという。

「映画や小説をやりたかったが、そうなると完成させる自信はない。 際限なく改良を加え続けると思う」と語り、ゲームだからこそ自身は仕事ができるとした小島氏だが、映画を愛する彼に映画の制作を望むファンも決して少なくなく、有望な選択肢としてあげられる。

引退の道

小島氏は8月には52歳を迎える。しかし彼が引退することを選ぶとは到底思えない。彼はクリエイターであり、クリエイターは何かを作り続けることを決してやめないだろう。ゲームでなければ映画を、映画でなければ物語を小島氏は書き続けるだろう。

小島氏が姿を消す光景は想像できない。

彼がどのような選択をするにせよ、9月の発売を目前とした『メタルギアソリッドV ザ・ファントムペイン』で小島氏が描いたスネークの物語はどのような結末を見せのかに注目したい。最新作では平和を守っていくことがなぜ出来ないのかという深い闇の部分を描くとのこと。

via: PC Gamer