増加の一途をたどるダウンロードサイズ

デジタル販売はPCゲームにとって様々な利点をもたらしている。規模の小さい開発者にとってはユーザーが作品によりアクセスしやすくなり、便利で需要を伸ばす要因となっている。

しかし一方でデジタル販売はここ数年、増加の一途をたどるダウンロードサイズによって悩まされ始めている。

多くの予算を投じて制作される大作ゲームでは、現在一つの作品で何十ギガバイトもの容量に到達し、その容量も技術の進歩に伴い未だ増加を続けているが、多くの人びののインターネット回線はその進度についていけていないことが現実だ。

downloadsize

ここ数年の間に発売された著名な作品のファイルサイズの比較チャートが上記のグラフである。2007年以降、ActivisionやUbisoftといった大手パブリッシャの販売するゲームのダウンロードサイズは約5-10倍に増加していることがグラフから見て取れる。

ファイルサイズの増加は2011年から15GBを超えることが常態化し、2013年の後半にはさらに急激な増加を見せている。PS4とXbox Oneの発売に伴いほぼ全てのゲームが20GBから50GBの容量を持つようになり、PC版『Grand Theft Auto V』ではついに60GBに到達した。

海賊版ユーザーもファイル圧縮に知恵を絞る現状

最近では違法な手段によってゲームをプレイする海賊版ユーザーもダウンロードサイズに関心を持っているようだ。人気のある容量の大きい大作ゲームでは、手早くダウンロードを済ませるために高速化されたインストーラを用い、テクスチャやオーディオなどを圧縮したリパックスバージョンを提供するようになっており、少しでもダウンロードにかかる時間を抑える努力がなされている。

ある例としてSteamで正規に配信されている『Wolfenstein: The New Order』のファイルサイズは40GBであるが、海賊版ユーザーが作成したバージョンでは15GBに収まっている。ただし、それらは圧縮されたファイルで提供されており必ずしも可逆性の圧縮とはなっていない。

40-50GBのゲームをストレス無くダウンロードしプレイするためには少なくとも100Mbpsのネット回線が必要とされているが、Steamにて集計された統計情報では米国欧州のユーザーの平均的な回線速度は30Mbpsがせいぜいとなっているのが現状だ。

現状の改善策

5月に発売される『Thw Witcher 3』は40GB、その後に発売が予定されている『Star Citzen』では100GBに達すると予告されている。そんな中、ユーザーに与えられる改善策として海外メディアは二つの方法を提案している。

ひとつは発売日前のプリロード開始時間を早め、1週間ほどの余裕を持たせることでユーザーに発売直後から遊ぶことを可能にさせる方法だ。もう一つは家庭用ゲーム機では既に常識となりつつあるインストール中にも順次ゲームの一部ずつを遊べるようにする機能の実装である。

各ネット回線業者が大規模回線の開発に力を入れて入るものの、急速にユーザーの環境が変わるわけではない現在、なんらかのシステム的なダウンロード問題への解決策の登場が望まれる。

ソース: PCGamer