暴力的ゲームと現実での凶暴性に関連はないと最新研究

たびたび話題に上る暴力的ゲームが若者を犯罪に走らせているという論争ですが、このたびステットソン大学が発表した研究によると、暴力的ゲームと現実での暴力には関連性が見られないことが明らかになりました。

今年の9月には、ビラノバ大学とラトガーズ大学の研究にて「現実における凶暴性の増加にゲームの内容は関連しない」と研究結果が発表されています。今回のステットソン大学の研究者クリストファー・ファーガソン氏が行った研究は、これを裏付けるように同様の結論に達しています。ゲームだけでなく映画における暴力表現との関連性も見られないという結論に至ったのです。

それどころかMedical Dailyが報告するように、ファーガソン氏の研究ではむしろ暴力的なゲームの人気と、若者の凶暴性の減少に関連があることが明らかになっています。

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2つ行われた彼の研究では、まず流行した映画の中での暴力シーンと殺人事件の発生率を探り、一部の期間においてわずかな関連性を見いだしたものの、他の大部分においては関連は見られないという結果に終わりました。

続いて暴力ゲームに注目した研究では、発売されたゲームの対象年齢の割合の増減と若者の暴力の相関を探るもので、暴力的なゲームの消費が若者の暴力性の低下に強く関連していることを発見しました。

しかしファーガソン氏はこの結果に対して、「暴力的ゲームをプレイすることが、より安全な社会を作るということではない」と、研究結果の誤解を避けるよう注意しています。

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最後にファーガソン氏は社会が世界中で起こる問題に対して割けるリソースは限られていると前置きし、貧困や教育、職業格差などの真に重要な問題に社会が集中できるよう、この研究がそれほどまでに重要でない問題に力を割きすぎないよう助けになってほしい、とコメントしています。

たびたび巻き起こるこの論争、今年初めに発表されたブラッド・ブッシュマン教授による研究では、『Grand Theft Auto』のような暴力ゲームが、攻撃的ふるまいの増加に関与があると結論しています。現実での人格における自制へのゲームの関与に関する論争は、まだまだ終わることはなさそうです。

話が少しそれてしまいますが、個人的には漫画『大東京トイボックス』にあった「ゲームというのは何時間も、場合によっては何十時間とかかります。他人の人生をそれだけ拘束しておいて何も残らないようなモノなど、いったい何のために作るというんです?」と、クリエイターが胸を張るようなゲームがこれからも出てきてくれれば嬉しいです。

「ゲームは青少年に影響を与える」、とある漫画の思わず唸る言葉

ソース:GameSpot