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映像に残された、10の衝撃的宇宙飛行における惨事
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52135274.html

20世紀以降、世界各国で積極的に乗り出した宇宙開発に伴い様々な事故が発生している。新しいことをはじめるにあたってリスクはつきものだが、宇宙空間への飛行という壮大なる計画の元での事故はどれひとつとっても悲惨なもので、大きな代償を支払うこととなったようだ。

1.チャレンジャー号爆発事故 (1986)

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1986年1月28日、アメリカ国内の多数の子供たちが、彼らの学校内でスペースシャトル・チャレンジャー号の10回目のフライトを伝えるCNNのライブ中継を見守っていた。その理由は今回の乗組員の中に初めて宇宙に向かう教師、クリスタ・マコーリフがいたからだった。

しかし、発射後の73秒間に起こったことは誰もが予想だにしなかっただろう。そのシャトルは大西洋上に墜落し、7人の乗組員が死亡するという事故を引き起こした。これはのちに”チャレンジャー号の惨事”として広く知られることになった。

調査によると、Oリングの欠陥で燃料パイプの密閉が不十分になり、シャトルの推力を補助する固体燃料式ロケット(個体ロケットブースター)からの高温のガスが外部の燃料タンクとブースターの支柱に吹き付けていたことが判明した。

結果、支柱は外れ個体ロケットブースターが主燃料タンクの先端に衝突した。チャレンジャー号はマッハ1.8(時速約2200km)で横に投げ出されてバラバラになり、乗組員全員が命を落とす結果となった。

NASAの調査員達は彼らは機体崩壊後も生き延びたかもしれないと考えている。非常用酸素を動かそうとした形跡があったことから、低酸素症で失神した可能性があると示唆したのだ。しかし大部分が無傷だったコックピットが時速320kmで海面に叩きつけられた時、その崩壊を凌いだ生存者も亡くなってしまったのだろう。

2.コロンビア号の惨事(2003)

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2003年2月1日、スケジュールではまもなく28回目のミッションが終了するころ、スペースシャトルコロンビア号はテキサス州とルイジアナ州の上空で大気圏に再突入している間に崩壊し、7名の乗組員全員が死亡する結果となった。

コロンビア号の損失は、打ち上げ時の衝撃で外部タンク表面からブリーフケース大の発砲断熱材の破片が剥離したことが原因で起こった。粉々になったその破片は左の主翼にぶつかり、シャトルの熱防護システム(TPS)を壊した。TPSは再突入の際に大気圧のせいで発生する強烈な熱から機体を遮るためのものだった。

コロンビア号がまだ軌道上にいる間に数人のエンジニアがその損傷に気づいたが、NASAのマネージャー達は”コロンビア号の乗組員にはその問題を修復する手段が無い”、という判断を下し、その調査自体を制限した。この事故についてコロンビア号の事故調査委員会(CAIB)はのちにシャトルをアトランティス号で救出できた可能性はあった、と結論づけた。

3.ヴァンガードTV3ロケット爆発事故 (1957)

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ヴァンガードTV3は、地球の周回軌道に乗せる人工衛星を打ち出そうと考えたアメリカによって初めて計画されたロケットだった。だが1957年12月6日の打ち上げでは離陸して2秒後の時点で約1.2m上昇したが、そこで推進力を失い、再び発射台に落下し始めた。そして着地するなり燃料タンクが破裂して爆発し、ロケットを破壊して発射台にも深刻なダメージを与えた。

4.タイタン34D-9 ロケット爆発による KH9-20衛星 破壊事故 (1986)

1986年はNASAにとってツイてない年だといえるだろう。チャレンジャー号の大惨事からたった数ヶ月後、タイタン34D-9に搭載したKH9-20衛星の打ち上げ事故は、アメリカの歴史上最も費用がかさんだ失敗例となった。

1986年4月18日、10億ドル(約1000億円)のKH-9撮影用偵察衛星打ち上げの試みは、飛行時間たった8秒の時点で右の固形燃料ブースターが破裂して爆発、という最悪な形で終わり、機体はまるごと破損して第4複合発射施設には残骸が飛散し、毒性のある推進燃料にまみれになった。

5.プロトン-M ロケット墜落(2013)

2013年7月2日、3つの測位衛星を搭載したロシアのプロトン-M ロケットはカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から飛び立った後、まもなく墜落した。

その壮絶な映像が伝えたのは、午前6時38分(世界標準時02:38)に打ち上げられたそのロケットが、たった数秒で軌道から急にそれている場面で、その後ロケットは火の玉と化し、高濃度の毒性燃料を空中に放出した。ロシアの連邦宇宙局Roskosmosは、これによる被害や犠牲者は全くなかったと発表した。このロケットは3つのGlonass-M衛星を宇宙に送る予定だった。

6.タイタンⅣ A-20ロケット爆発 (1998)

1998年8月12日に起きたタイタン4Aの上昇直後の爆発事故は、歴史上最も費用がかさんだ大惨事の一つだ。そのロケット本体と、これに搭載されたスパイ衛星の費用は合計10億ドル(約1000億円)以上と見積もられている。

この問題のきっかけは打ち上げロケットの誘導システムがショートサーキットによって短時間リセットしたことだった。明確なコントロールを失ったロケットは前のめりになり、バランスを崩し始めた。固体ロケットブースターの一つが乱暴に破壊され、前につんのめり始めたロケットの主要部の崩壊が起き自滅し、まもなく別の固形燃料も同じように自己破壊した。2秒もしない間にそのミッションは終了し、アメリカ国家偵察局は人工衛星を一つ失ってしまった。

7.ロケット アリアン5 爆発事故(2002)

1996年6月4日、欧州宇宙機関(ESA)によってクールー(フランス領ギアナ)から発射された無人ロケット”アリアン5″は、打ち上げ40秒後に爆発した。このロケットの開発には10年という時間と、70億ドル(約7000億円)という費用がかかり、この日が初飛行だった。失敗の原因は慣性基準装置の中のソフトウェアのエラーだった。

8.ロケット デルタⅡ爆発事故(1997)

1997年6月、デルタⅡ7925ロケットは上昇後ちょうど17秒で激しく爆発した。機体は飛び立ったばかりで燃料が満タンだったせいで、非常に勢いよく炎上し、今まで起こった打ち上げ用ロケット事故の中で最も派手な壊れ方だったともいわれている。のちにその爆発の原因は2つの固体燃料ロケットのうちの片方に入っていた亀裂が原因だったと判断された。

9.ロケット”長征3号”爆発事故(1996)

1996年2月14日、飛行中だった中国の長征3号Bロケットが墜落した。このロケットは打ち上げ直後の姿勢制御がうまくいかず、22秒後に発射場付近の村に墜落して爆発し、少なくとも6人が死亡した。慣性プラットフォーム内部にあるサーボループに必要な、電源モジュールの出力が不足したことが原因だと判明した。

10.トーラスロケットのグローリー打ち上げ失敗(2011)

2011年、4億2400万ドル(約424億円)がつぎこまれたNASAの地球観測衛星は、”フェアリング(ロケットの先端部の覆い)の分離に失敗して全損した”、という発表がされた。打ち上げられたロケットは順調に飛行し、3段目の燃焼まで無事終えたが、ペイロードフェアリングを分離できず、「グローリー」を所定の軌道に投入できなかった。

人命の失われているものは特に、心が痛む。

必要な犠牲だとは言わないけれど、経験を生かして宇宙へと飛び出し、よりよい世界を作ってみてみたいものだと感じる。

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