『Metro: Last Light』の紹介とレビューです。
ネタバレはありません。

『Metro: Last Light』とは

4A Gamesが開発し、Deep Silverより発売中のサバイバルFPS『Metro: Last Light』は、ロシアの作家ドミトリー・グルホフスキーの小説『Metro2033』を原作とした同名のゲームの、1年後を舞台とした続編である。

核戦争から数十年後のモスクワを舞台としており、地上は放射能に汚染されて異形のモンスターたちの領域となり、住処を失った人々はモスクワ地下鉄=メトロに逃れ、新たな生活の場としていた。この作品は、そんな時代に生きる一人の若者の冒険の物語。

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地上は放射性塵埃の雲に覆われ、装備なしでは人は長居できない死の世界


日の射さない、暗く湿った地の果て

「地上は、もう我々の家ではない。世界はもう、人間の手中にないんだよ」
そんな原作の台詞をそのまま再現したような本作。

ストーリーは8時間程度でクリアできる長さで、あまり長い方ではないし、マルチプレイがあるわけでもない。
しかし狭く息苦しい重厚な物語は、その何倍もの充実感をあなたに感じさせてくれるはず。
本シリーズは雰囲気の表現に重きをおいており、グイグイと感情移入させてくれることが大きな魅力で、今作もラストシーンには思わず鳥肌が立つほどの満足感が待っていて、気持よく本編をクリアすることができた。

先ほど「雰囲気の表現」といったが、具体的な例を挙げればガスマスクなどの各種装備品か。
未知の生物の世界となった地上で、フィルターの残量を気にしながら先へ先へと進んで行く必要があったり、地底での生命線となる光源をこまめに充電しなければ、やがて電池が切れて真っ暗な闇に取り残されることになったり。付着する泥水や雨水などを拭うだけのアクションが用意されている辺り、かなり雰囲気を味わうための演出には気を使っていると感じた

しかもそれらの制限はあくまでもプレイに没入感を与えるための要素に過ぎず、フィルターが底をつきてゲームが詰むほどではないし、何度も何度もしつこいほどに繰り返されるわけでもない。不快になるような不自由さではない、絶妙なバランス具合が好印象。

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かび臭さを感じるような、じめじめとした地下空間


見過ごせない欠点もそれなりに存在する

ここまでは褒める点ばかりを述べてきたが、悪い点を感じる部分も少なくなかった

AIの頭の悪さ

ステルス要素を備える本シリーズ、前作よりそれは強化され、交戦することなく切り抜けられる場面も少なくない。
そんな中で目立ってしまったのがお粗末なAIの不審な挙動だ。

暗闇から突然鉢合わせした場合に、こちらの素性を認識するまでの若干のラグは、むしろ人間らしくて良い味を感じるのだが、チラリと目の前を横切ってしまった時などはそれが仇となる。”何かが通った”という事までは認識するのでヒヤリとするのだが、次の瞬間には忘れてしまったかのように調べに来ることすらなかったり

違う場面では地上の建物内での時、部屋には日光が射しこんでおり、暗闇などは存在しないのにも関わらず横を横切っても無反応だったり、プレイヤーにステルスさせやすくするためにAIが間抜けに見えてしまうシーンが多々有った。

またAIがプレイヤーを発見した場合に、即座に包囲網を形成するまではいいのだが、そこからその場で待機するのみで包囲網を狭めてこない部分。それに加えて前述のとおりのAIの目の悪さで、のんきにプレイヤーがその場を移動してもAIは気づかずにいつまでも同じ場所を眺めているだけだったり。

他にも野生動物が延々と同じ道を行ったり来たりしている場面があったりと、「おや?」っと感じるような間抜けなAIがちらほらとプレイしている最中に気になった。

決まってゲームがクラッシュする動作の存在

全てのプレイヤーに発生するわけではないが、調べてみると同じ報告がチラホラと見受けられるバグがあった。それはゲーム内のガンショップを閲覧するとゲームがクラッシュしてしまうというバグだ。時間にして6秒程度開いていると、ゲームはクラッシュしてしまう。セーフモードによる起動も効果はなく、原因や解決方法も現段階では不明だ。

これが発生してしまったプレイヤーは、ゲーム中ショップを利用することができないため、せっかく銃のカスタマイズ要素があるのに、それを楽しむことはできないのだ。(弾薬に関してはそれほど枯渇するものではないので、クリアに支障が出るほどではないのが幸い)

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迫力の戦闘シーンも多数


結局、買いなのかそうじゃないのか

買い、だと自分は言える。前述した多くの欠点を抱えてもなお、それを補うほどの没入感がこのゲームにはある。
終末世界モノが好きだからゆえの補正もあることは認めるが、そういうジャンルが好きならば尚更プレイするべきだ。

PCにて日本語版が発売されるのかといったことは不明だが、きっと出るので出来れば日本語版をおすすめしたい。
雰囲気が最高なゲームなので、言語が障害となって楽しめなくなっては元も子もないからだ。
言語の難しさとしては、大まかのストーリーを理解することは容易いのだが、少しでも突っ込まれると途端に「う~ん、なんでだろうね」となる程度には難しい。

結論:終末世界モノが好きなら買っとけ!!

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