新型Xbox「Project Scorpio」の狙いとアナリストによる未来予測

Microsoftの悲願である「デベロッパーを取り戻す」は為せるか。

Project Scorpioのスペックと未来予測

Microsoftが遂にスペックを公開した新型Xbox”Project Scorpio”。

最終的なスペックが公開されたScorpioを通じて、MicrosoftがXboxブランドで狙っている地位とその未来予測については、既に大きな注目の対象となっている。まずは公開されたスペックを見てみよう。

Digital Foundryが掲載した各種ハードのスペック比較は以下になる。


Project Scorpio PlayStation Pro Xbox One
CPU Eight custom x86 cores clocked at 2.3GHz Eight Jaguar cores clocked at 2.1GHz Eight custom Jaguar cores clocked at 1.75GHz
GPU 40 customised compute units at 1172MHz 36 improved GCN compute units at 911MHz 12 GCN compute units at 853MHz (Xbox One S: 914MHz)
メモリー 12GB GDDR5 8GB GDDR5 8GB DDR3/32MB ESRAM
メモリー帯域 326GB/s 218GB/s DDR3: 68GB/s, ESRAM at max 204GB/s (Xbox One S: 219GB/s)
HDD 1TB 2.5-inch 1TB 2.5-inch 500GB/1TB/2TB 2.5-inch
Optical Drive 4K UHD Blu-ray Blu-ray Blu-ray (Xbox One S: 4K UHD)

このスペック表を見るに、Project Scorpioは明確にPlayStation 4ではなくその後継機であるPlayStation 4 Proを打倒する目的で設計されたことが見て取れる。性能の観点で見れば多くの部分で上回っている。

ネイティブ4Kとアップスケール4Kの対決

ゲーム業界がハードレベルでは完全に4Kグラフィックスを意識し始めた中、PlayStation 4 Proは純粋な4Kではなくアップスケールを駆使した4Kを選択し、対照的にProject Scorpioはネイティブ4Kに狙いをつけ、どちらかと言えばハイエンドPCとの戦いに臨んでいる印象さえある。

ScorpioはXbox Oneに完全な互換性を保証しており、Xbox 360タイトルであってもXbox One上で動作するものは同じく動作すると既に発表がある。この点はPlayStation 4 Proも同じで、ProもPlayStation 4に対して完全な互換性を有している。

そしてScorpioは単純なハード性能の強化以外に、動的解像度スケーリングの性能向上や異方性フィルタリングの向上、4K/60fpsでのビデオキャプチャ機能など、複数の観点からユーザー体験の向上を打ち出している。

「デベロッパーを取り戻す」Microsoftの悲願

Microsoftの悲願は「デベロッパーを取り戻す」ことにあり、その目的を達成するために現行最高のハードを用意し、デベロッパーのクリエイティブを支えられるモノとしてScorpioが誕生した。

既にThe NPD GroupのアナリストであるMat Piscatellaは「ScorpioはXbox Oneの販売を押し上げ、2017年にアメリカ市場でPlayStation 4を上回らせる可能性が高い」と評価している。

Scorpioのターゲットはハイエンドを求めるニッチ層だが、長期的に市場で大量の顧客を獲得するためにニッチ層へ訴求することは欠かせないとPiscatellaは語った。

販売価格の発表が待ち遠しい

それが達成されるかどうかは、デベロッパーだけでなく一般ユーザーの心も掴み切れるかにかかっているのは言うまでもないことだ。これについてはハードの販売価格が決め手の一つとなることは間違いないが、現時点で販売価格は明示されていない。

販売価格については各種メディアの予測でバラつきがある。

Digital Foundryの予測では499ドル。IDCアナリストのLewis Wardは「製造コストが650ドル、利益を確保するなら700ドル以上」と見積もっている。PlayStation 4 Proの399ドルに対して、性能差と価格のギャップをMicrosoftがどう調整してくるかに注目だ。