サービス開始の翌日にサービス終了

カオスサーガ公式サイト

カオスサーガ公式サイト

11月16日、DMM.comにて提供されていた基本プレイ無料のMMORPG『カオスサーガ』がサービス終了を発表した。前日に正式サービスが開始されたばかりだった。

11月15日12時30分より正式サービスが開始となっていたカオスサーガは、その26時間30分後にあたる11月16日15時00分をもってサービスを終了することが公式Twitterアカウントにて告知された。

公式Twitterアカウント及び公式サイト上に掲載された告知では、サービス終了の理由を「諸事情により」と説明しているが、Twitterなどでの報告によれば他ゲーム作品のデータ盗用が多数発見されたためではないかと指摘されている。

カオスサーガの歴史

カオスサーガの簡単な経緯がTwitterにてまとめられている。

  • 2016年10月21日:事前登録開始
  • 2016年11月15日12時30分:正式サービス開始
  • 2016年11月16日10時35分:緊急メンテナンス開始
  • 2016年11月16日11時45分:緊急メンテナンスの終了時間が未定化
  • 2016年11月16日15時00分:サービス終了

ゲームデータの大量盗用が原因か

盗用を指摘する比較画像

盗用を指摘する比較画像

公式には諸事情と説明された突然のサービス終了について、一部のユーザーからは他ゲームからのデータ盗用が指摘されており、比較画像が多数掲載される事態となっている。

@cielvermilionは、スクウェア・エニックスが提供しているMMORPG『ファイナルファンタジーXI』のキャラクターモデルが盗用されていると指摘している。他にも@zakurodarakeは同シリーズの象徴的なキャラクターであるチョコボに酷似したゲームデータの存在を報告している。

開発元は中国のゲーム企業

カオスサーガの開発元であるLingyuは中国のゲーム企業であり、一部ユーザーからの報告によればカオスサーガは中国語圏にて既にリリースされていたものをローカライズして輸入してきたものだったとのこと。

プラットフォーマーであったDMM.comと提携し、本作を輸入してきた運営会社はBRAEVEとなっている。「アジアのゲーム力で世界に感動を届ける」をキャッチコピーとし、デジタルコンテンツの企画開発を専業としている。

なおBRAEVEの会社所在地は、今回盗用被害にあったと思われるスクウェア・エニックスの本社から徒歩14分の距離に位置しており、まさに目と鼻の先で起きた今回の事件に対しておまけ的な注目をされていることに触れておきたい。

ゲームデータの盗用は防げるか

さて、ここでは前置きとして今回のカオスサーガのサービス終了がゲームデータの盗用が原因だと仮定して進める。

ゲームデータの盗用が発覚した場合、時には会社が傾きかねないほどの損害が発生することは想像に難くないが、果たしてそもそもゲームデータの盗用は防げるのだろうか。

中国などの比較的著作権に関する意識の低い海外企業にゲーム開発を委託することの多い昨今において、発注元企業がゲームデータの盗用を察知することは急務だ。

岡本基氏がゲームデータの盗用に対する対策を語っている。岡本氏は任天堂での勤務を経験し、現在はエンタースフィアの代表取締役社長を務める人物。

「原理的に防ぎようがないというよりは、原理的に発生率を防ぐ手段はあるが、コストに見合わない」

岡本氏は、コンテンツが実際にリリースされる前の段階にてゲーム内で利用された全ての素材に関して、全てのリソースの動きと指示発注書を紐づけたデータベースを提出することを義務化すれば、原理的には防げると説明した。

しかしながら、非常に規制の厳しいことで知られる食品業界とは異なり規則の緩いゲーム業界では、対策は可能ではあるもののコストに見合わないうえに行政も徹底を求めてこないことから現実的ではないと結論付けている。あるいは昨今のIT業界で流行している機械学習と人工知能が進歩すれば、現実的な手段となるかもしれないと岡本氏。

DMMは過去数度にわたり同じ失態

現時点で全てのゲームデータ盗用を察知することが難しいこととはいえ、プラットフォーマーであるDMM.comは早急に提供側としての管理体制を見直すべきなのは確かだ。

DMM.comが提供してきたサービスにて、ゲームデータの盗用が発覚するのは今回が初ではないからだ。

2015年8月には『調教!クリトリア共和国~催眠の書~』が、任天堂の『ゼノブレイド』内で使用されている画像データを盗用していたことが発覚しサービス終了。

2015年9月には『神姫戦舞ロストグリモワール』が、事前登録期間中にソースコード内にCygamesの『グランブルーファンタジー』のソース流用が発覚し急きょサービス提供が中止となった。