Stellaris

ストラテジー作品の老舗Paradox Interactiveが贈る『Stellaris』。

割と地味な印象のパブリッシャの新作ながらも、(珍しく)発売直後から大きな注目を集めた本作がなかなか面白かったので紹介したい。

本作は簡単に言えば銀河へと旅立ち、自らの種族を宇宙の覇者とする戦略ゲームだ。

舞台は宇宙、銀河系の覇権をめぐる異星人たちの物語

総評: 自らの歴史を想像しながら遊べる戦略ゲーム

  • 有志制作の日本語化対応
  • 人類をはじめ幅広い種族として銀河を統治できる
  • 矮小なる人々が遠大な銀河を巡る覇権を争う戦略性

ストラテジの老舗らしいParadoxの魅力を残しつつ、課題であった取っつきにくさを排除した名作。

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大宇宙における我々の物語を考えよう

人類が地球を旅立ち他の星系へと生息圏を伸ばしたとき、そのフロンティアで出会う我々とは異なる知的生命体たち。彼らと出会ったときに我々人類はどのような反応を見せるのだろうか。

古来より人類同士で殺しあった野蛮さを再び発揮するのか、広大な宇宙で思いを伝えあえる友に出会えた喜びを胸に共存を図るのか。その選択肢は種の総督たるプレイヤーに委ねられる。

どのような道を選ぶにせよ、種の宿命として掲げられた目標は「繁栄」。数ある大銀河の中のたった一つの銀河における、いくつかの種族の出会いとその先。それでもそこに思いを馳せることは出来るし、そこで物語を紡いでいくのはプレイヤー自身だ。

自分だけの物語としての戦略を

強力な複数文明による連邦によって生息圏を拡大していくのもいいし、軍事力を背景に異種族を支配し銀河支配をもくろんでも構わない。奴隷制や浄化など戦略ゲームとしての面白さもしっかりと味わえる。

これまで史実を舞台としてきたParadoxが未来に目を向けたことで、人それぞれに思い出ができるナラティブさと、戦略ゲームとしての味わい深さの両立を成し遂げたのが本作だ。

プレイするべきか否か

孤独な宇宙に放り出され、まずは自らの星系を調査する船団を送り出し宇宙での己の立ち位置を知る。その中で異文明と出会い、時には遥か昔に没落した銀河帝国の残滓に触れたりと、思いを馳せる体験を求めるのならばまずはお勧めしたい。

反対に、宇宙を舞台に緻密な軍略や外交による権謀術数の限りを尽くした戦略性を求めるのならば再考を促したい。ゲーム序盤の文明の立ち上がりには胸躍るポイントが多いものの、他の多くの戦略ゲームと同じく中盤以降の惰性となる欠点は本作でも克服することは出来ていないからだ。

戦略性のみに着目しても、競合作品のように例えば外交勝利や科学勝利など勝利に向けた複数の道筋が存在するのではなく、あくまでも繁栄を目指すため、単独か同盟かの違いはあれど戦争に頼らざるを得ず、取れる道筋は限られている。

宇宙を舞台にナラティブさを重視するのならばお勧めで、戦略性の高さを期待するのならば止めておこう。

Stellaris』はSteam上で定価3,980円で販売されている。