小島氏の退社騒動とその原因を語る

“メタルギア”シリーズの生みの親である小島秀夫氏がコナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)を退職し、独立して新会社コジマプロダクションとしてソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)とPlayStation 4へ独占的なソフト開発を行う契約を結び新たな一歩を歩み始めたことは記憶に新しい。

その過程で小島氏とKONAMIの関係については国内外のメディアから様々な注目が集まり、KONAMI内部で起きている情勢の変化など様々な情報が入り乱れる事態となっていた。最新作『メタルギアソリッドV』のパッケージから小島氏の名前が削除されたり、「コジプロは解散させられてしまった」と主演声優の大塚明夫氏が発言をしたり、幹部が小島氏なしで”メタルギア”を続行できると発言したほか、KONAMI法務部が小島秀夫氏の行動を制限していることが判明するなど様々な情報が溢れていた。

今回の小島氏の退社騒動にいたった理由として、KONAMIネットセールスマーケティング部で部長を務めていた元社員の黒川文雄氏が、KONAMIの内部事情を語っている。

元幹部が語るKONAMIの厳しい社員管理体制

「コジマプロダクションの活動とその対外的に見える自由度とはちょっと異なった社内の姿が分かりました」

“メタルギア”シリーズなど華々しい実績を誇り自由な活動を行っていると思われていた旧コジマプロダクションだが、KONAMI社内では全社的に厳しい社員管理方針が行われていたとのこと。「社員の勤怠は厳しく管理され、入出場ゲートを通った数が週次で上司にリポートされます。出かけている回数が多いと、上司は部下に注意をすることになります。帰宅時は駅のコインロッカー並みの個人ロッカーに荷物を全部収納してから帰宅します」

社員それぞれに割り当てられるメールアドレスも半年に1回ほどの周期で乱数を当てはめたものに変更され、KONAMIでは外部とコンタクトせず自社内ですべて完結させるべきという強い意識が徹底されていたとのこと。そんな中で旧コジマプロダクションはヒット作を生み出し続ける金のタマゴ的な存在として、ほかの部署とは多くの点で待遇が異なっていたという。

「コジプロは、コナミであってコナミではない」

小島氏と経営陣の対立

しかしそのような実績をもって拮抗していたパワーバランスは、2010年にスタートしたソーシャルゲーム『ドラゴンコレクション』のヒットから徐々に変わっていったという。ソーシャルゲームが月次で数十億円の売り上げを生み出す稼げるコンテンツとして社内の雰囲気が”ソーシャルゲーム推し”になり、その方針に懐疑的な小島氏とソーシャルゲームに積極的な経営陣との間で対立が深まり始めたとのこと。

「その結果『特別区』の存在がなくなり、小島さんの退職に至ったことは容易に理解できました」と黒川氏は語る。「安価なコストで高利益を生み出せるソーシャルゲームのヒットが生まれた時点で、コストや時間のかかるテレビゲーム事業の縮小は、避けられなかったのでしょう」

現在小島氏は新生”コジマプロダクション”を立ち上げ、PlayStation 4向けに新作を制作している。発売時期は未定なもののPlayStation 4での発売後にPCへ向けても発売が計画されていることがすでに判明している。ゲームの詳しい内容は完全新作ということ以外は不明。

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